お菓子作りで最も楽しい瞬間は、オーブンから完成品を取り出す時です。
特に、ふんわりと美しく焼けたシフォンケーキを見たときの喜びは格別です。
しかし、シフォンケーキの完成には、オーブンから取り出した後の作業が重要です。
焼き上がり後に冷ます時間と、型からどう取り出すかに大きく左右されます。
この記事では、シフォンケーキを理想的に仕上げるための冷却時間、型からの適切な取り出し方、そして冷蔵庫での冷却の是非について詳しくご説明します。
シフォンケーキを冷ます時間
シフォンケーキの冷却には、少なくとも4時間を要します。
レシピには「完全に冷ます」と記載されていることが多いですが、具体的な時間については明確でない場合があります。
通常、170℃から180℃で焼かれたシフォンケーキを、170℃で40分焼いた後、室温で約4時間置くと完全に冷めます。
オーブンの種類やその日の室温によって多少の違いは生じることがありますが、最低4時間は冷却期間を設けることをお勧めします。
この時間を守ることで、シフォンケーキはふっくらとした理想の状態で仕上がります。
型からのシフォンケーキの適切な取り出しタイミング
シフォンケーキを型から外すベストなタイミングは、ケーキの中心が冷えているかどうかをチェックすることです。
通常、ケーキは外側から内側へと冷えますので、中心部が冷たいと感じたら、ケーキは十分に冷えていると判断でき、型から安心して取り出せます。
先ほどもお伝えした通り、シフォンケーキの適切な冷却時間は約4時間です。
この時間を経過すれば、ケーキは型から取り出せる状態になっているでしょう。
温かいまま型から取り出したらどうなる?
シフォンケーキを適切に温かいまま型から取り出すと、ケーキが縮むことがあります。
これは「焼き縮み」と呼ばれる現象で、ケーキが冷える際に生地が収縮し、密度が高くなることを指します。
焼きたてのシフォンケーキには内部に蒸気が充満しており、この蒸気が生地を支えて安定させています。
型から早めに取り出すと、蒸気が抜け、生地が自身の重みで縮んでしまうのです。
美しく焼けたシフォンケーキが、冷却の過程で形を損なうのは非常に残念です。
そのため、型からケーキを取り出す前には、しっかりと冷却を完了させ、ケーキが高さと形を保持できるようにすることが大切です。
シフォンケーキを早く楽しみたい気持ちはわかりますが、冷却をしっかりと待つことが重要です。
シフォンケーキの冷蔵庫での冷却方法について
夏などの暑い時期や、急いでシフォンケーキを冷ます必要があるとき、部屋に置いて冷ますことに抵抗を感じる方もいるかもしれません。
シフォンケーキを型のまま冷蔵庫で冷ます方法もありますが、注意すべきポイントがいくつかあります。
主に以下の二つの点に留意してください。
- 焼きたてのケーキを冷蔵庫に入れないこと
- ケーキが乾燥しないようにラップや袋で覆うこと
これらの注意点について詳しく見ていきましょう。
焼きたてのケーキは冷蔵庫に入れない
オーブンから出したばかりの熱いシフォンケーキをすぐに冷蔵庫に入れるのは避けてください。
冷蔵庫の温度が急に上がってしまいます。
まずは、ケーキの粗熱を取るために、シフォンケーキを逆さまにして室温で冷ましましょう。
これによりケーキは自然な形で均等に冷え、ふんわりとした食感を保つことができます。
理想的には、冷蔵庫内でもケーキを逆さまに保つことが望ましいですが、それが難しい場合は少なくとも粗熱を取る間は逆さまにしておくことをお勧めします。
ケーキの乾燥を防ぐ
冷蔵庫は思った以上に乾燥しているため、冷蔵庫でケーキを冷ます場合、特にケーキの上部が露出していると水分がすぐに蒸発してしまいます。
これが原因で、ケーキがパサパサになってしまうこともあります。
シフォンケーキのしっとりとした食感を維持するためには、冷蔵庫で冷ます際にケーキの表面をラップでしっかりと覆ったり、ポリ袋をかぶせるなどして水分の蒸発を防ぐようにしてください。
まとめ
焼きあがったシフォンケーキを冷ますことと、型からの取り外しのタイミングは、ケーキ作りの成功に非常に重要です。
シフォンケーキを理想的に冷却するためには、最低4時間を見ておく必要があります。
この時間を過ぎたら、型やケーキの中心がしっかり冷えているか確認し、冷えていれば安全に型から取り出すことができます。
冷めていない状態で型から取り出すと、ケーキが縮んでしまうことがあるため注意が必要です。
シフォンケーキを冷蔵庫で冷ます方法もありますが、室温で十分に粗熱を取った後に、逆さまにしてから冷蔵庫へ移すのがコツです。
加えて、ケーキが乾燥しないように、ラップやポリ袋で覆うことも大切です。
シフォンケーキは他の焼き菓子に比べて少し手間がかかりますが、適切な冷却と型からの取り外し方をマスターすれば、その努力が報われるおいしさを楽しめます。
これらのポイントをしっかり押さえ、美味しいシフォンケーキ作りにチャレンジしてみましょう。