握り寿司の「一貫」って何個?数え方を調査

握り寿司

子供の頃、お寿司屋さんで「一貫って何個だろう?」と疑問に思ったことはありませんか?

大人になっても、その答えを知っている人は意外と少ないものです。

一般的には「一貫」=「2個」というイメージが強いですよね。

でも、本当に「一貫」は何個を意味するのでしょうか?

この記事では、握り寿司の数え方について、わかりやすく解説します。

「一貫」の実際の数は?

回転寿司では、高級なネタを除くと、一般的に「一貫は2個」が一般的です。

この状況から、高価なお店や高級なネタを使っているかどうかによって、一貫の個数が変わるのではないかと考えられます。

ただし、このように考えると、チェーン店で行われるフェアやキャンペーンの内容と矛盾してしまうことがあるでしょう。

そこで、お寿司の一貫が実際に何個に当たるのかについて詳しく見ていきます。

「一貫」の定義はあいまい

「一貫」が具体的に何個なのかについては、実は明確な答えがないのが現状です。

たとえば、回転寿司では一般に「一貫」=「2個」とされます。

しかし、少し高めのお寿司屋さんでは、「一貫」=「1個」とすることが多いです。

ネットで調べても、様々な意見があり、はっきりしないことが多いです。

結論としては「一貫」が何個かは、お店によって異なると考えるのが妥当でしょう。

「一貫」の意味の現代的理解

このように「一貫」という言葉の意味はあいまいですが、お寿司業界において、現代ではより統一された定義が広まってきています。

最近の流れを見ると、多くの寿司店では「一貫」を単純に一つの握り寿司としてカウントするのが一般的になりつつあります。

この変化の詳細な理由ははっきりしませんが、例えば回転寿司のような場所では「一貫100円」といった分かりやすい価格表示が見られます。

さらに、インターネット上での寿司店の紹介などでも、一貫を一つの握り寿司として扱う例が増えているようです。

このように、現代では「一貫」とは一つの寿司を指すという解釈が定着しつつあるのです。

お寿司を「貫」で数える由来

通常、物の数を数える際には「個」を使用しますが、お寿司の場合は「貫」という特別な単位が用いられています。

では、なぜお寿司の数え方に「貫」という単位が選ばれたのでしょうか?

以下で、お寿司が「貫」で数えられるようになった歴史的な背景を説明します。

「貫」とは何か、そしてそのお寿司との関係

元々「貫」とは重さを示す単位でした。

江戸時代には、荷物の重さを「何貫」と表現するのが一般的でした。

では、どのようにしてこの重さの単位がお寿司の数え方に採用されたのでしょうか?

実は、江戸時代に流行したお寿司の詰め合わせと「一貫」の重さが約3.75kgとほぼ同じだったことが、この単位の使用に影響を与えました。

当時のお寿司は現代のように個別ではなく、複数のネタを詰め合わせて提供するスタイルが一般的でした。

この詰め合わせの価格は、一般的な庶民が使用する一文96枚、つまり百文と等価で、この百文は約3.6kgの重さに相当しました。

そうした背景から、詰め合わせたお寿司の価格と重さを示す単位として「貫」が使われるようになり、お寿司の数え方の単位として定着しました。

江戸時代のお寿司の量を今の視点で見ると、一貫ってとても多いですね。

お寿司の「一貫」がかつては「個」だった歴史

時代の移り変わりに伴い、現在ではお寿司の「一貫」を「個」として数えることも珍しくなくなりました。

かつて多くのお寿司屋では、実際には「個」が基本的な単位だったとされています。

この概念の変遷には、特にバブル時代の経済の活況とグルメブームの影響が大きかったです。

その時代、マスコミや一般の人々が、お寿司を「個」ではなく「貫」として数えるようになり、この慣習は現代にも引き継がれています。

つまり、本来1個とされていたものが「一貫」と呼ばれるようになったのです。

「一貫揃え」というフレーズの起源

さらに、「一貫揃え」という表現にも深い意味があります。

「一貫揃え」とは、昔のお寿司で一般的だった、一つの箱に9種類のネタを詰めるスタイルを指します。

当時は、10個の「銭差し百文」を「銭差し一貫」と呼び、これに倣って一人前のお寿司セットを「一貫揃え」と称していたのです。

この表現は、時代を経てバブル時代に至るまで受け継がれました。

回転寿司でお寿司が2個提供される背景

お寿司の「一貫」が元々1個だったことが明らかになりましたが、では、なぜ回転寿司で一貫注文すると2個提供されるのでしょうか?

ここでは、回転寿司でお寿司が2個ずつ提供される背景について、詳しく説明します。

回転寿司における「一貫」の2個提供の由来

回転寿司で「一貫」を注文すると2つの寿司が提供されるのには、歴史的背景があります。

江戸時代の寿司は、現代に比べてかなり大きなサイズでした。

時代が変わり、文明開化の流れの中で「一口で食べるには大き過ぎる」との声が挙がるようになりました。

そうした意見を受け、食べやすくするために元々の大きな「一貫」を2つに分ける習慣が生まれたとされています。

さらに、一つだけでは満足感を得られないという考えもあったと言われています。

このように見た目の美しさや満足度を考慮した結果、現在でも「一貫」を2個として提供する習慣が続いているのです。

「一貫」を2個とカウントする別の由来

回転寿司で「一貫」が2個とされる別の理由もあります。

過去の有名な寿司店「華屋与平」で出された寿司の一個の重さは約40gで、これはおにぎりの半分程度の大きさにすぎませんでした。

これは寿司が広まり始めた当初のサイズと比べるとかなり小さいものです。

この小ささに対し、客が物足りなさを感じたため、一貫を2個として提供する習慣が定着したと言われています。

消費者が支払う金額に見合った価値を提供するという考えから生じたこの慣習は、消費者にとっても好ましい点です。

まとめ

この記事では、お寿司の「一貫」が実際にいくつに相当するのかを解説しました。

さまざまな背景を詳しく見てみると、元々は店側の配慮や単位にまつわる事情が、この慣習の形成に大きく寄与していたことがわかります。

また、時代の流れと共に、「一貫」が単に一つの寿司を意味するようになる習慣も確立しました。

お寿司の数え方や個数については、とても奥深い話題です。